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お役立ち記事・データで見るマンション管理

マンション管理の実態データ|令和5年度マンション総合調査を図解

公開日: 2026-07-19 / 更新日: 2026-07-19

国土交通省は5年に一度、全国の管理組合・区分所有者を対象に「マンション総合調査」を実施しています。令和5年度調査(管理組合4,270件・区分所有者8,540件に配布、有効回答は管理組合1,589件・区分所有者3,102件)の結果から、修繕積立金の推移・世帯主の高齢化・滞納状況など、管理組合運営の実態を示す一次データをグラフで整理しました。

※本記事のグラフ・数値は、国土交通省「令和5年度マンション総合調査」の公表資料を加工して作成しています。出典は各グラフに記載のとおりです。

修繕積立金は24年間で約1.8倍に上昇

月/戸当たりの修繕積立金の額(駐車場使用料等からの充当額を除く)の平均は、平成11年度の7,378円から令和5年度には13,054円となり、24年間で約1.8倍に上昇しています。特に平成30年度から令和5年度にかけての伸びが大きく、修繕積立金不足への対応が進んでいることがうかがえます。

月/戸当たり修繕積立金の額の推移。平成11年度7,378円から令和5年度13,054円へ、24年間で約1.8倍に増加している
出典:「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001750158.pdf)を加工して作成

完成年次別では平成7〜16年築が最も高い

令和5年度における完成年次別の内訳を見ると、平成7〜16年(1995〜2004年)に完成したマンションが14,317円で最も高く、平成27年(2015年)以降に完成した新しいマンションは11,405円と、全体平均を下回っています。新築時点では修繕積立金を低めに設定し、段階的に値上げする「段階増額積立方式」を採用する組合が多いことが背景にあると考えられます。

月/戸当たり修繕積立金の額(完成年次別・令和5年度)。平成7〜16年完成のマンションが14,317円で最も高く、平成27年以降完成のマンションは11,405円で全体平均を下回る
出典:「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001750158.pdf)を加工して作成

修繕積立金の額の決定方法は、「長期修繕計画で算出された必要額に基づき決めた」が78.4%と最も多く、前回調査の72.5%から増加しています。積立方式は均等積立方式が40.5%、段階増額積立方式が47.1%で、完成年次の新しいマンションほど段階増額積立方式となっている割合が高い傾向にあります。長期修繕計画の見直しについては「修繕積立金の目安はいくら」でも解説しています。

月/戸当たり管理費の平均は17,103円

駐車場使用料等からの充当額を含む月/戸当たりの管理費の総額の平均は17,103円で、総戸数規模が大きくなるほど低くなる傾向にあります。形態別では、単棟型が17,214円、団地型が14,925円です。駐車場使用料等からの充当額を除く管理費の額の平均は11,503円(単棟型11,580円・団地型10,394円)となっています。管理費の削減については「管理費削減の3つのポイント」もあわせてご覧ください。

世帯主の高齢化が進行、60歳代・70歳以上で過半数

世帯主の年齢は「60歳代」が27.8%と最も多く、次いで「70歳以上」が25.9%、「50歳代」が23.7%となっており、60歳代・70歳以上で合計53.7%を占めています。前回調査(平成30年度)と比較すると、70歳以上の割合は22.2%から25.9%へと増加しており、居住者の高齢化が着実に進んでいることがわかります。完成年次別に見ると、昭和59年以前に完成したマンションでは70歳以上の割合が55.9%に達しています。

マンション世帯主の年齢構成(令和5年度)。60歳代27.8%が最も多く、次いで70歳以上25.9%、50歳代23.7%、40歳代15.7%、30歳代5.9%、30歳未満0.3%、不明0.8%
出典:「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001750158.pdf)を加工して作成

高齢化の進展は、理事のなり手不足にも直結しています。管理組合運営における将来への不安として「区分所有者の高齢化」が57.6%と最も多く、次いで「居住者の高齢化」が46.1%となっています。理事のなり手不足の実情は「理事のなり手不足を減らす工夫」でも詳しく解説しています。

管理費・修繕積立金の滞納状況は完成年次で差

管理費・修繕積立金を3ヶ月以上滞納している住戸があるマンションは全体で30.1%です。完成年次別に見ると、完成年次が古いマンションほど滞納がある割合が高く、昭和59年以前に完成したマンションでは、滞納住戸割合が0%超〜10%以下の管理組合が43.2%に達しています。一方、10%を超える重度の滞納がある管理組合はいずれの年代も1%未満にとどまっています。

管理費・修繕積立金の滞納状況(完成年次別・令和5年度)。完成年次が古いマンションほど滞納がある管理組合の割合が高く、昭和59年以前完成では滞納住戸割合0%超〜10%以下の管理組合が43.2%に達する
出典:「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001750158.pdf)を加工して作成

滞納対応の具体的な進め方は「滞納対応|督促から法的措置まで」で解説しています。滞納者の氏名を掲示板で公表することの是非については「管理費滞納者の氏名公表はできる?」もあわせてご覧ください。

管理組合運営の実態を数字で見る

項目数値
管理規約がある管理組合94.7%
現在の管理規約を認知している区分所有者84.8%
長期修繕計画を作成している管理組合88.4%(前回90.9%)
総会への出席割合(委任状・議決権行使書提出者を含む)平均88.5%
総会への出席割合(委任状・議決権行使書提出者を除く)平均24.6%
管理状況全般に満足している区分所有者61.3%
専門家(建築士・弁護士・マンション管理士等)を活用している管理組合41.4%
外部役員の選任を検討している、または将来検討したい管理組合34.6%
旧耐震基準マンションのうち耐震診断を実施31.6%

外部役員の選任を検討する理由は「区分所有者の高齢化」が42.7%、「役員のなり手不足」が42.3%とほぼ同率で並んでいます。理事会の運営そのものを見直したい方は「理事会の進め方」も参考にしてください。

まとめ

これらのデータからは、築年数が古いマンションほど、修繕積立金・滞納・高齢化のいずれの面でも課題が大きくなる傾向が読み取れます。自分のマンションが平均的な水準にあるかを把握し、必要に応じて修繕積立金の見直しや滞納対応のルール整備を進めることが重要です。

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