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お役立ち記事

マンションの管理費を見直して削減する方法

公開日: 2026-05-16 / 更新日: 2026-07-20

「うちのマンションの管理費は高いのでは」と感じたことはありませんか。管理費は毎月発生する固定的な支出だけに、見直せば長期的に大きな差になります。この記事では、管理費が高くなる理由と、削減のための見直しポイント、そして削減と引き換えに増える理事の負担への対処を解説します。

はじめに:管理費と修繕積立金は別物

見直しの前に押さえておきたいのが、管理費と修繕積立金は別だということです。

この記事で扱うのは、あくまで管理費の見直しです。国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、月/戸当たりの管理費(駐車場使用料等からの充当額を含む)の全体平均は17,103円で、総戸数規模が大きくなるほど低くなる傾向にあります(単棟型17,214円・団地型14,925円)。自分のマンションの水準を把握したい場合は「マンション管理の実態データ」もあわせてご確認ください。

管理費が高くなる理由

管理費が割高になっている主な原因は次のとおりです。

今の管理委託費が適正な水準か分からない場合は、まず「マンション管理委託費の相場と内訳の見方」で相場観をつかんでから、次の見直しステップに進むと判断しやすくなります。

見直し施策の優先順位

見直し施策は「削減効果の大きさ」と「着手のしやすさ」の2軸で整理すると、どこから手をつけるべきかが分かりやすくなります。

管理費見直し施策の優先順位マップ。管理委託費の相見積もりは効果が大きく着手もしやすいため最優先。自主管理化は効果は大きいが着手の難易度も高い
効果が大きく着手しやすい施策から順に取り組むと、無理なく削減を積み上げられる

見直しのポイント

1. 管理委託費の相見積もりを取る

複数の管理会社から見積もりを取り、現在の契約と比較します。委託費は管理費の中で大きな割合を占めるため、効果が出やすい項目です。相見積もりは次の4ステップで進めます。

管理委託費の相見積もりを取る4ステップ。現行契約の整理、見積もり先の選定、条件をそろえた依頼、比較検討の流れを示す図
相見積もりは条件をそろえて依頼することが公平な比較のポイント

金額だけで判断せず、フロント担当者の対応力や実績(同規模マンションの管理経験)も比較材料にすることが、後悔しない見直しのコツです。管理会社の乗り換え手順は「マンション管理会社の変更(リプレイス)手順」で解説しています。

2. 委託業務の範囲を点検する

実際には使っていない業務が契約に含まれていないか確認します。過去の運用で追加した業務が、今のマンションの実情に合わなくなっていることもあります。契約更新のタイミングで、業務項目を一つずつ棚卸しすると見直しやすくなります。

3. 保険・点検契約を更新時に見直す

補償内容や点検頻度が過剰になっていないか確認します。火災保険は建物の評価額や免責金額の設定によって保険料が大きく変わるため、更新のタイミングで複数社を比較する価値があります。

4. 共用部のコストを下げる

照明のLED化など、設備の省エネ化で電気代を抑えます。初期費用はかかりますが、中長期的な電気代削減で回収できる場合が多く、大規模修繕のタイミングで併せて実施する組合も増えています。

5. 一部自主管理・自主管理を検討する

委託費そのものを減らす、最も効果が大きい選択肢です。ただし理事の負担が大きく増えるため、慎重な検討が必要です。詳しくは「マンション自主管理のメリット・デメリット」で解説しています。

削減と引き換えに増える「理事の負担」

管理費を下げる、特に自主管理や一部自主管理に踏み込むと、これまで管理会社が担っていた業務の一部が理事に移ります。連絡業務、会計、業者対応——管理費は下がっても、理事の手間が増えれば運営は長続きしません。実際、自主管理の失敗パターンには「削減効果は出たが理事が疲弊して継続できなくなった」というケースが少なくありません(「マンション自主管理の失敗事例5選」も参考にしてください)。

理事の負担を抑える工夫

負担を抑える鍵は、移ってきた業務を効率化することです。とりわけ手間がかかる居住者への連絡業務は、掲示板アプリでデジタル化すれば、印刷・掲示・回覧の作業がなくなり、理事の負担を大きく減らせます。「管理費は下げたいが、理事の負担は増やしたくない」という組合ほど、連絡業務のデジタル化は効きます。あわせて、議事録や契約書類、見積もりの記録をクラウドで一元管理しておくと、理事が交代しても見直しの経緯が引き継げます(「マンション管理規約・議事録・修繕記録の保管方法とクラウド活用術」参照)。

見直しに適したタイミング

管理費の見直しは、思い立ったときにいつでも着手できますが、特に効果的なタイミングがいくつかあります。

管理費削減でよくある失敗と対策

管理費の見直しを総会で説明するときのポイント

管理会社の変更や自主管理化など、居住者の負担や生活に直結する見直しは、総会での丁寧な説明が欠かせません。特に次の点を明確にすると合意を得やすくなります。

よくある質問

Q. 管理委託費の相見積もりを取ると、今の管理会社との関係が悪くなりませんか?

A. 相見積もりを取ること自体は一般的な見直し手法であり、それを理由に対応が悪化することは通常ありません。むしろ「今の契約内容・金額が妥当か確認したい」という目的を管理会社に伝えたうえで進めれば、円滑に相見積もりができるケースがほとんどです。継続を前提に交渉材料として使う組合も多くあります。

Q. 見積もりが安い管理会社に変えれば、それだけでよいのでしょうか?

A. 金額だけで判断すると、対応品質の低下につながるリスクがあります。フロント担当者の経験、緊急対応の体制、同規模マンションでの実績なども含めて総合的に比較することをおすすめします。

Q. 修繕積立金が不足している場合、管理費を削減して回すことはできますか?

A. 管理費と修繕積立金は会計上別々に管理するのが原則で、安易に流用すべきではありません。修繕積立金が不足している場合は、積立金自体の見直しを検討してください。目安の考え方は「マンション管理の実態データ」の修繕積立金の推移データも参考になります。

Q. 管理費の削減にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. 相見積もりの依頼から契約変更までは、早ければ数ヶ月です。ただし管理会社の変更など総会決議が必要な内容を含む場合は、次回総会のタイミングまで含めて半年〜1年程度を見込んでおくと無理がありません。急いで結論を出そうとすると比較検討が不十分になり、かえって後悔につながることもあります。

まとめ

管理費の削減は、管理委託費・契約内容・保険・共用部コストの見直しが基本です。効果が大きく着手しやすい施策(相見積もり・契約範囲の点検)から順に取り組むと、無理なく削減を積み上げられます。自主管理という踏み込んだ選択をする場合は、理事の負担増を連絡業務のデジタル化などで吸収することが、削減を長続きさせるコツです。

見直しの結果は総会での丁寧な説明とセットで進め、削減額だけでなくサービス水準への影響も含めて組合員に共有しましょう。管理費の滞納対応に手間がかかっている場合は「【無料】管理費・修繕積立金 滞納 督促状テンプレート(Word・PDF)」も収支の安定化に役立ちます。焦って一度に全部を見直そうとせず、優先順位の高いものから着実に進めていくことが、長続きする削減の秘訣です。

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