管理組合役員の輪番の決め方と運用のコツ
多くのマンション管理組合では、理事などの役員を「輪番制」で選んでいます。立候補に頼らず住戸単位で順番に回すため、公平で決めやすい方式ですが、輪番表の作り方や運用ルールが曖昧だと、不公平感やトラブルの元になります。この記事では、輪番制の決め方と、うまく運用するためのコツを解説します。
輪番制のメリットと注意点
- 公平性が高い — くじ引きや立候補と違い、「いつかは全員が回ってくる」ため納得感を得やすい方式です。
- 押し付け合いを避けられる — 立候補待ちで役員が決まらない事態を防げます。
- 負担感の差には注意 — 意欲やスキルに関係なく選ばれるため、向き不向きのある人には負担が重く感じられることがあります。輪番と合わせて、役員の業務負担そのものを軽くする工夫も必要です。
輪番表を作るときの決め方
輪番表を作る際は、次の点をあらかじめ決めておきます。
- 順番の単位 — 住戸番号順、部屋番号順など、分かりやすい基準を一つ選びます。
- 対象範囲 — 賃貸に出している住戸のオーナーを対象にするか、規約で明確にします。区分所有者本人が対象になるのが基本です。
- 任期と人数 — 管理組合の規模に合わせて、理事の人数と任期(1年・2年など)を決めます。
- 一巡後の扱い — 全戸が一巡したあと、再度同じ順で回すのか、一定期間は免除するのかを決めておきます。
辞退・免除ルールを整備する
輪番で選ばれても、事情により引き受けられない住戸は出てきます。
- 正当な理由の基準を明文化する — 高齢、単身赴任、病気療養などの理由を規約や細則に定めておくと、判断がぶれません。
- 免除の代替措置を用意する — 免除の代わりに役員負担金を設定する管理組合もあります。
- 曖昧な運用は不満のもと — 基準がないまま個別対応を重ねると、「あの人だけ免除されている」という不公平感につながります。
輪番制運用でよくあるトラブルと対策
- 順番の人が突然辞退する — 次点への繰り上げルールを事前に決めておくと、その場で慌てずに対応できます。
- 引き継ぎが口頭だけで新任理事が困る — 過去の議事録や資料をクラウドの書庫に保管しておけば、新任者でも経緯をたどれます(詳しくは「マンション理事のなり手不足を減らす理事会運営の工夫」も参考になります)。
- 輪番表や連絡先の更新が滞る — 紙の名簿での管理は更新漏れが起きやすいため、デジタルでの一元管理に切り替えると手間が減ります。
輪番で選ばれた理事長の役割については、「マンション理事長の仕事と役割」もあわせてご覧ください。
まとめ
輪番制は公平に役員を決められる一方、順番の単位・対象範囲・免除ルールを事前に明文化しておかないと運用でつまずきます。ルール整備とあわせて、引き継ぎ資料の保管や連絡業務のデジタル化で役員の負担そのものを軽くしておけば、輪番が回ってきたときの不安も和らぎます。
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