マンションの民泊・無断転貸への対応|規約と是正の進め方
公開日: 2026-07-10 / 更新日: 2026-07-10
「見慣れない人がスーツケースを持って頻繁に出入りしている」「知らない人が共用部を使っている」――分譲マンションで民泊や無断転貸が疑われるケースは少なくありません。セキュリティ・騒音・ゴミなど、他の居住者の不安につながるため、管理組合として適切な対応が求められます。
この記事では、民泊・無断転貸への対応の考え方と進め方を、理事会向けに解説します。
※本記事は一般的な進め方の解説です。民泊に関する法令や規約の解釈、是正の可否は事案により異なります。実際の対応にあたっては管理会社・マンション管理士・弁護士などの専門家に相談してください。
まず確認:管理規約で民泊はどう扱われているか
分譲マンションの多くは、住宅として使用する(専ら住宅として使用する)旨が管理規約で定められています。民泊(不特定多数への短期宿泊提供)がこれに反するかは、規約の文言によります。
- 規約で民泊を明確に禁止しているマンションも増えている
- 規約に明記がない場合でも、「住宅として使用」の趣旨に反すると解される場合がある
- 規約が古く曖昧な場合は、この機会に規約の見直し(民泊禁止の明文化)を検討する
まずは自組合の管理規約・使用細則を確認するのが出発点です。規約改正の手続きは「管理規約の改正手続き」を参照してください。
是正の進め方
ステップ1:事実確認(決めつけない)
「民泊では」と思っても、来客・親族の宿泊・法人契約など、別の事情のこともあります。まずは事実を確認します。感情的に断定せず、状況を記録します。
ステップ2:区分所有者への確認・お願い
疑われる住戸の区分所有者(所有者)に対し、規約の内容を示して確認と、該当する場合は是正のお願いを文書で行います。所有者と実際の利用者(借主等)が異なる場合もあるため、所有者を通じて対応します。
ステップ3:正式な申し入れ・専門家へ
改善が見られない場合、管理組合として規約に基づく正式な申し入れを行い、必要に応じて管理会社・専門家に相談します。悪質・継続的なケースでは法的措置が検討されることもあります。
掲示・周知のポイント
民泊対策では、全体への注意喚起も有効です。ただし苦情対応の基本と同様、
- 個人・住戸を名指ししない(プライバシー・名誉の問題)
- 「当マンションは住宅としての使用に限られます」というルールの再周知として掲示する
- セキュリティ上の協力(オートロックの共連れ防止、不審者への注意)をあわせて注意喚起する
まとめ
- まず管理規約で民泊がどう扱われているかを確認。曖昧なら明文化を検討
- 是正は事実確認→所有者への確認・お願い→正式な申し入れ・専門家の順で
- 決めつけず、記録を残しながら進める
- 掲示は個人を名指しせず、ルールの再周知として
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